2010年08月19日

問題2 友人の子どもが2人とも男の子である確率は?

 休日の早朝、加藤さんが裏山を散歩しているとき、偶然、大きなクワガタム
シを見つけました。
 誰かにプレゼントしようと、それを捕まえて家に持って帰りました。
 さっそくある友人に電話しました。
「君んちには、小学生の子どもが2人いるって言ってたよなぁ」
「そうだよ」
「男の子はいたっけ?」
「あぁ、いるよ」
「きょう、たまたま裏山で珍しいクワガタを見つけたんだ。いまから持ってい
ってやるよ」
 電話を切って、友人宅にクワガタムシを届けに行く途中、大事なことを確認
し忘れたのに気づきました。
「あれ、男の子がいるってことは聞いたけど、2人とも男の子だったらどうし
よう。クワガタが一匹ではケンカになるよなぁ」

 さて、友人宅には子どもが2人いて、そのうちの1人は男の子だということ
が分かっています。
 この場合、もう1人も男の子である確率はいくらでしょうか。 












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◆解答例
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 1/3(約33%)

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◆解説
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 一般に、男の子が生まれる確率と女の子が生まれる確率は同じだとすると、
友人宅のもう一人の子どもも男の子である確率は、単純に1/2のように見え
ます。
 でも、この場合は、そうではありません。
 では、どう考えればいいのでしょうか。

 まず、2人の子どもがいる場合の男女の組み合わせを考えてみましょう。

A:お兄ちゃん−弟 
B:お兄ちゃん−妹
C:お姉ちゃん−弟
D:お姉ちゃん−妹

 この4通りあります。
 男の子が1人いるということが分かっていますから、Dのお姉ちゃんと妹の
組み合わせは消えます。
 すると、あり得るのはA、B、Cの3通り。
 このうち、2人とも男の子のケースは、Aだけ。
 ということは、1人が男の子だということが分かっている場合、もう1人も
男の子である確率は、1/3(約33%)ということになるのです。


 動画による解説はこちらを。 


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◆補足説明 <条件付き確率って何?>
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 男の子が1人いるということが分かっていようといまいと、もう1人が男の
子か女の子かは単純に1/2と考えてよさそうに見えますね。
 なぜ、1/2ではだめなのでしょうか。
 これが、「2人の子どものうち、2番目の子が男の子である確率は?」とい
う問題であれば、文句なく1/2です。
 この場合は、上の子が男の子であろうと女の子であろうと関係ありません。
 
 でも、問題文では、男の子が少なくとも1人いるということが分かっている
だけです。
 その男の子は、お兄ちゃんなのか弟なのかが分からないということに気をつ
けなければいけません。
 お兄ちゃんか弟かが分からないために、ABCの3通りが考えられることに
なります。 この3通りのうち、2人とも男の子なのはAだけなので、答えは
1/3になるのです。

 このように、状況がよく似ていても、どのような情報が与えられているかで
確率は変わってきてしまいます。
 男の子が1人いるという情報が、お兄ちゃんか弟かわからないとしたら、分
からないことを前提に可能性を検討しなければいけません。
 確率を考えるとき、大事なのは、あり得る可能性をすべて洗いだせるかどう
か、にかかっています。
 勝手に状況を単純化したり、決めつけたりしたら、結論はまったく違うもの
になってしまうということです。






 さて、この問題はこれで終わりではありません。
 本当の難関は次の応用問題にあります。
 何となく理解できたつもりでいる人も、次の問題を見ると、混乱してしまう
に違いありません。
 これを正解できた人だけが問題3に進むことができます。





posted by 平野喜久 at 17:46| 問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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